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日記・好きな事の考察や感想・オリジナル小説等を書いていきます。

漏水事件発生

事の発端は4日前にさかのぼる。

8日、職場にいた僕のスマホに一件の着信が入った。
休憩時に頃合いを見て連絡すると、相手は自分が住んでいるマンションの管理会社の社員で、「自分が今住んでいる部屋(3階)の真下の部屋の天井から水漏れしているから原因が俺の部屋にないか点検したいので立ち会ってくれ」という内容だった。
スケジュールを確認すると、次の日も午後から出勤だったので、「明日の午前中なら対応できます」と答えておいた。

そして9日の午前9時、管理会社の社員が作業員1人を連れて僕の部屋に上がり込んだ。
シンクやトイレ、風呂場など水回りを簡単に点検し、それらしい原因が見当たらないことがわかると、作業員のおじさんから
「水を出し続けていたり、大量の水を一度に溢したりといったことは最近ありましたか?」
と質問された。
全く記憶にないので、僕は「いやぁそんな覚えは全くないですねぇ」と答えた。
とりあえずウチに原因が無いということが分かったので2人は10分くらいでそそくさと帰って行った。俺の早起きを返してくれと思ったが、何事もなかったので良しとするかとその日はそのまま仕事へ行った。

 


しかし、翌10日の昼、自体は一変する。

 


仕事中の自分のスマホに再び連絡が入る。隙を見て電話すると、「2階の水漏れがとんでもないことになっている」というとんでもない連絡を受けた。昨日の点検は一体何だったのか。
またしても次の日は午後入りだったので、前回同様午前9時に立ち会うことに決定。
そして運命の11日の朝を迎えることになる…。

午前8時半、いきなり家の呼び鈴が鳴った。この時、俺はまだ布団の中でほぼ裸だった。
まどろみつつもそろそろ起きて準備しようかなぁと思っていた矢先の不意打ちである。
(9時っつったら9時に来いや!)とか思いつつ、玄関越しに「ちょっと待ってくださーい」と言いながら慌てて服を着て来訪者を迎え入れる。
入ってきたのは前回とは違う初老の作業員だった。30代くらいの部下も連れてきた。管理会社の人はいなかった。僕が「管理会社の人はどうしたんですか?」と聞くと
「大家さんから直接連絡があってきたので管理会社は関与していない」と答えられた。
この時、僕はあることを思い出した。

管理会社との契約時に、『家のトラブルを24時間365日受け付けてくれるサポート』みたいなオプションが年間17000円払うことでつけられると言うことで最初加入していたのだが、いざトラブルが起こると派遣される奴らがことごとく役立たず。
部屋の電球は交換出来ないわ(むしろ壊す)、給湯器が壊れても素人の僕らがするのと大差ないようなショボい対応しかしないわ(しかも直らなかった)、あげく作業車を道の真ん中に路駐して近隣住人からクレームを貰うという毒にも薬にもならないと言うよりむしろ毒でしかない最悪のサポートサービス業者が入っていて、2年の契約更新時に解約したのだった。
そういう時、問題が解決しないので大家さんに直接連絡すると、「あんな奴らより私の昔からの知り合いの方が信頼できるから、何かあったら私に相談しなさい」と言われた。

今回のことも、多分そう言うことなんだろうなと思った。
真下の部屋の住人も、最初サポートに連絡したけど雑な対応で「問題なし」とでも言われたんでしょう。しかし全く問題は解決せず、むしろ酷く悪化してしまったのでたまらず大家さんに連絡したという流れですかね。


そんな事を考えている間に、業者は前回と同じように簡単な目視点検を始める。
やはり原因は見つからないということで、今度は給湯システムを疑い始めた。
ベランダにある給湯器になんかよく分からん機械とホースを取り付け、測定を始める。
機械に水を通す度にメーターが上がり、時間と共に少しずつ減少していく。
何をしているのか訪ねると、「水道管に水を流してその水圧を測定している。正常な状態だと水を流してしばらくはメーターが下がらないのだが、これは流した瞬間から凄まじい勢いで水圧が下がっている。確実にこの管のどこかに穴が空いている」という回答が来た。

やっとこれで次のステップに進めるということで、今度は『穴が空いた箇所』を特定する作業に入る。時刻は9時30分くらいになろうとしていた。
僕は30代の方の作業員に「ちなみにこの作業、何時間くらいで終わりますかね?」と聞いた。「2時間ぐらいで終わると思いますよ」と言われた。
ならまあ大丈夫か、仕事には間に合うなと安堵した僕は、引き続き作業を見守ることにした。


欠損箇所特定中、新たな問題が浮上したことを初老の作業員から告げられる。
「この家は構造がおかしい。普通は2階の天井と3階の床の間に水道管を通しているなら、何かあったときに作業が出来るような最低限の空間が確保されているハズなのに、腕がギリギリ入るくらいの隙間しかない。これでは床を剥がさないと特定が難しい
へぇ、そうなんだくらいの勢いでぼーっと聞いていたら、続けて
「畳を1枚剥がさせて貰います」と言われた。
畳がある和室は寝室として使っていて、水回りと関係ないのでまさか見ないだろうと思っていたのでまだ布団が敷いてあったり、部屋干しした衣類が大量に残っていた。
「ちょちょちょ、ちょっと待っててくださいねー」とかいいつつ、大急ぎで押し入れに衣類と布団を押し込んだ。押し入れなだけにね。
そして

 

 

 

 

 

 

 

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知り合いの裸を見てしまったような謎の緊張感。

 

 


畳をひっくり返すのは忍者ヘソクリ隠したい奥様ぐらいだと思っていました。


しかしここからではなにも見えなかったということで今度は

 

 

 

 

 

 

 

 

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シンクが!

 

 

 

 

 

 

 

 


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床も!

腕が!的なノリであちこち引っ剥がされていきます。ドン!

更に2枚目の畳も剥がされて、我が家の床はボロボロ

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未だに破損箇所は見つからない。この時点で、時刻は10時半になろうとしていた。内心、もう出勤は諦めようかと考えていた。ここまで大事になるとは思わなかった。
念のため、30代の作業員に「これって完全復旧まで後どれくらいかかりますかね」と聞いてみた。
「まだ特定できないのでなんとも言えませんが、最悪フローリングを全部剥がしたりする可能性もあるので、5時は確実に過ぎると思います。」とのこと。

 

 

 

 


あんたさっき「2時間で終わる」って言ってませんでしたっけ?

 

 

 

 


作業を途中辞めにして後日がっつり作業するという考えはとうの昔に過ぎていた。どこから漏れているか分からないと言うことは、部屋のあらゆる水回りを使うことが出来ないと言うことだ。風呂も入れないし、トイレにも行けない。皿洗いも出来ないし手洗いうがい、歯磨きだって、することが出来ない。後、なまじ自分の部屋に被害がなかったばかりにこれまで気にせず水を使ってきたせいで、今2階は凄まじい状態になっているそうだ。天井全体が雨漏りし、布団や畳はびしょびしょ。しかも一度「問題ないです」と管理会社から言われているのだ。そのストレスたるや想像に難くない。こんな事は1日でも早く解決した方が良い。


もう単純に床を直すだけでも数時間かかりそうだし、これは無理だなと判断して会社に休む連絡を入れることにした。
「それってお前が立ち会わなくちゃいけないの?」とか言われてしまいましたが、すみません立ち会わなきゃいけないのです。
無理を言ってお休みを頂き、これで心置きなく事の顛末を見守ることに専念できます。

ちなみに僕は朝からトイレにいきたいのをずっと我慢していました。水回りのことをしているのに水を流す行為は出来ないと思いましてね。
午後になって、そろそろ尿意が限界突破だぞと思っていたら作業員2人がお昼休憩に行きました。僕はこのチャンスを逃さず、コンビニにいって昼飯購入ついでにトイレにいきました。
すっきりして家に帰ると、既に作業は再開されていました。
作業途中、初老の作業員が「すみません、ちょっとトイレ借りますねー」といって
普通にウチのトイレを使っていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 



使えるんかーーーーーい!!!!!

 

 

 

 


僕の人知れない頑張りは一体何だったんでしょう。目から水漏れを起こしそうでした。

結局破損箇所の厳密な特定は出来ず、(大体この辺という当たりはついていた)修復作業も出来ないと言うことで新しいパイプを通す作戦で行くことになりました。
この当たりから見守ることにぶっちゃけ飽きていた僕は、別室で待機することにしました。そして夕方5時半過ぎ、作業員2人から声がかかり様子を見に行くと、何事もなかったかのように綺麗さっぱり元通りになっていてビックリしました。
初老の作業員から「もうどこの水道を使っても大丈夫です。ただ、ボイラーからシンクへ行く管は新しくなりましたが、風呂場への管は古いままなので、今度はそこが穴が空く可能性はあります
という『漏水事件簿・第2章 ~風呂場編~』への嫌すぎるフラグを残す発言をして、作業員2人は帰って行きました。

元々自分の部屋に被害はなかったので今までと変わらないのですが、2階に悪影響がなくなったというのは精神的に楽になりましたね。
床を剥がして原因を特定するのはまるで外科手術のようだったし、『家の様々なトラブルをブラックジャック先生の如くスマートに解決する漫画』とかあれば面白いかなと思った。

余談ですが次の日出勤すると『病欠』扱いになっていました。
家が病気って事ですかね?あ、俺の頭か(笑)