ソフトバンクとカープ、なにが勝敗を分けたのか
今年のプロ野球が終了しましたね。
我らが広島東洋カープは非常に残念ながら3度目の正直ならず、
日本一になることは出来ませんでした…。
ソフトバンクホークス、本当に強かったです。
単純な戦力に差はほとんど無かったと思うんですが、ソフトバンクは試合中の動きにミスが少なく、攻守共に丁寧にプレイしている印象でした。
これはソフトバンクが短期決戦に強い以前に、ペナントレースから丁寧な野球を心がけているかの差が出たと思います。
2018年度ペナントレースの失策数を比較すると、83個のカープに対しソフトバンクはリーグ最小の57個。ここまで差があると言うことは、1プレーに対する意識がソフトバンクは非常に高いのだと思います。決してカープが適当にやっているとは思わないですが、意識の深い所でソフトバンクの方がより丁寧にプレーしていたんですね。
8度の盗塁死にしても緒方監督は「何度もやれば相手がミスをする可能性がある」とコメントしていましたが、その理屈はソフトバンク相手には全く通用しませんでした。
カープはほぼ打者一巡分の攻撃を損している上、四死球の差にも注目すると6試合の合計与四死球はソフトバンクが19個なのに対し、カープは25個。盗塁死と合わせると攻撃チャンスに14人分も差が出てしまっています。
こんな単純な計算で勝負事は決まらないのはわかっています。しかしこう言った細かい差の積み重ねもソフトバンクが日本一になれた一因ではないかと考えます。
短期決戦なので運も絡みがちだとは思いますが、近年のカープの短期決戦の弱さとソフトバンクの日本一率を考えれば運では埋まらない絶対的壁があると感じます。
今回の日本シリーズでは1点差試合が2度あり、一見すると『強豪ソフトバンクをここまで追い詰めたカープ凄い。むしろ勢いはカープにある』と思いがちです。シリーズ中は僕もそう思っていました。
しかし実際はソフトバンクという釈迦の手の上で踊る孫悟空に過ぎなかったのではないか。
1点まで迫っても負けは負け。逆に言えば1点でも上回れば勝ち。
この『1点の重み』をどこまで意識していたのかも勝敗を決した要因なのかなと思います。
第3戦の8回表、カープは安部選手の満塁ホームランにより1点差まで詰め寄りましたが結局敗北…。
第5戦の10回裏、ソフトバンクは柳田選手のソロホームランによりサヨナラ勝ち。シーソーゲームに決着。
良いところまでいって勝ちきれなかったカープと、チャンスを逃さずしっかり勝ちきったソフトバンク。同じ1点差決着の試合でもその内容は全く違いました。
安打数や打率ではカープの方が上回っていたのですが、どれだけ打っても最終的に点が取れなければ意味がありません。ソフトバンクは貴重な得点チャンスを確実にモノにしていき、最終的な勝利、そして日本一の栄冠を手にしていきました。
まとめると『ソフトバンクの攻守共に意識高いプレーが勝敗を分けた』ということです。
この意識の差がそのままセ・パの実力差に繋がっているのではないでしょうか。
これが埋まらない限りセ・リーグは交流戦で貯金は吸われ、オールスターは勝ち越せず、日本一にもなれないのでは……と思います。
…なんだかカープやセ・リーグをこき下ろすような内容になってしまっていますが、愛故になので許してください(笑)
というわけで広島東洋カープの2018年度の野球は本日で終了。
今年も楽しい試合でワクワクさせてくれてありがとうございました。
見応えのある試合が沢山ありましたし、独走の3連覇に去年の雪辱を晴らす日本シリーズ進出と、僕の心はウキウキウォッチングでした。来年も日本一目指して頑張ってください。
新井さんも最終試合、お疲れ様でした。いつかコーチとしてカープのユニフォームに再び袖を通す日を待っています。
最後に福岡ソフトバンクホークス、下克上からの日本一連覇おめでとうございます。
カープはいつか必ず勝つからなーーー!!!