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桜の思い出

桜が見頃ですね。
近所の河川敷でも美しい桜並木が続いているので、明日辺りお花見でもしたいな~なんて思っています。

ということで今回はそんな桜に関する昔のアホエピソードを紹介したいと思います。



―――20年くらい前、当時小学校低学年だった僕には武田くん(仮名)という友達がいた。
母親同士も仲が良く、よくお互いの自宅でお茶したりしていた。

武田くんが住んでいるマンションの近くに広い公園があり、公園の周囲には桜が植えられていて春になって見頃を迎えると、近隣の住民はそこでささやかな花見を楽しんでいた。

僕らも花見をしようという事になったある年の春休み、花見決行日の前夜に大雨が降った。当日朝、雨は止んでいたもののそこら中に水たまりを作った公園で僕たちはブルーシートやらランチボックスやらを抱えて立ち尽くす。

前日まで満開だった桜は半分ほど散ってしまい、天候によって見頃のピークを強制的に終わらせられた桜たちはどこか寂しげだった。

気分もすっかり落ち込んだ僕たちは、気を取り直して武田くんの家でお茶会をしようということになり、公園を出てマンションへ向かって歩き出す。

公園沿いの道を歩いていると、用水路の中を散った桜の花びらが満たしているのが目に入った。花びらが隙間なく敷き詰められた用水路がなんだか桜色の高級絨毯のように見えた僕は、いきなり用水路の中に飛び込んだ。

周囲に水飛沫を爆散させ、僕の身体は一気に腰まで水に浸かる。その突然の奇行に呆気にとられた武田くんや親たち。

「あんたなにやってんの!?」

母は狼狽しつつ僕に手をさしのべる。

「……ふかふかしてそうだったから……」

びちゃびちゃになったズボンに大量の花びらを付着させて陸へ上がる僕。
微妙な空気の中、武田くんちの玄関で武田くんのズボンと下着を借り、履き替えてすっきりした僕は武田くんとゲームをして遊んだ。

なお、それ以来武田くんは僕に距離を置くようになり、クラス替え以降は口も聞かなくなりましたとさ。

 


☆めでたし(΄◉◞౪◟◉`)めでたし☆



…いや改めて思い返してみても奇行ですね。
古い記憶なんで細かいところが違ったり、そもそも友達の名前が武田くんだったかも怪しいですが、桜の花びらが敷き詰められた用水路に自分の意志で飛び込んだのはガチのマジです。
自分のイメージでは大量に桜があるのでふわっとした感触が楽しめると思ったんでしょうね。まあ大雨が降った次の日の用水路に水が流れていないわけがないんですけどね。

というわけで、昔やっちゃった意味不明な珍行動でした。


それでは皆さん、良き花見ライフを☆