一昨日、家で起こった珍事件
🐯上記画像と記事の内容は、一切関係がございません🐯
朝、仕事が終わって家に帰ると彼女が寝ていた。
僕らの生活リズムは真逆で、彼女が仕事の日は僕が帰った数分後に入れ違いで家を出るというサイクルが基本だが、この時間になっても寝ているということは、つまり今日は休みだということだ。
「今日なんか予定ある?」
僕は仕事着をハンガーに掛けたりしながら、布団にうずくまる彼女に聞く。
「とくにない」
気怠そうな返事。昼まで夢の中で過ごすつもりだな、と察した僕は部屋着に着替え、歯を磨くと早々に布団に潜り込む。半日後にやってくる出勤時間に備えて、早めに睡眠時間を確保して少しでも体力回復しなければならない。
最近仕事が忙しくなり、肉体を酷使することが増えて疲労が溜まってせいか、自分にしてはめずらしくすんなりと入眠することが出来た。
3時間後、熟睡する僕を彼女が呼び覚ます。
「大変!大変!」
なにやら大騒ぎしている。一体何事だ?重い頭をあげ、ヤニがこびりついた眼をこすると、目の前に拡がる光景に驚愕した。
部屋中が真っ白な煙に包まれている。それはまるで霧の日の山奥か、開演前のライブ会場のような雰囲気だ。部屋と同じく頭まで真っ白になっていると、続けてこれまで嗅いだことの無い独特な刺激臭が焦げ臭さと共に鼻孔を通り抜けた。
「そっちの窓開けて!」
彼女は慌ててベランダの窓を明けたりしている。僕は布団が敷いてある和室の窓を開けつつ聞いた。
「一体何があったの?」
「インスタントラーメン食べようと思ってレンジでチンしたらレンジから煙が出た!!」
つまりこの匂いはプラスチックが溶けた匂いということか?有害物質が発生している可能性がある。このまま煙を吸い続けるのは不味いと判断し、唯一煙の影響がなかった別室に避難した。
彼女に詳細を聞くと、いつものようにレンジでラーメンをつくる容器にインスタント麺を入れてレンジを使うと3~4分で焦げ臭い匂いと煙が発生し、あわてて止めてレンジの扉を明けたら部屋中に煙が拡がったということだ。
家のレンジは僕が独り暮らしをはじめた頃に購入し、もう9年目になる。そろそろガタがきてもおかしくは無いとは思っていたが、最悪火災が発生するような深刻なトラブルが起こるとは想定してなかった。避難した部屋にはパソコンが有り、突然レンジから煙が出るような事故は前例があるのか調べることにした。
何件かサイトをめぐり、原因はレンジ内に付着した食べ物のカス等の汚れが発火するケースや水分が少ない食材を長時間加熱する事等であることが判明。
思えばこの9年間レンジの掃除なんてやった覚えが無い。ついにあらゆる汚れが牙をむいたのかぁと反省しつつ、念のため彼女に「…まさかインスタント麺に水いれずにレンジにかけたとかないよね?」と聞いた。
最初「まさかぁ」とでも言いたげに笑う彼女だったが、一瞬眉をひそめて左斜め上に視線を移すと、その表情はみるみる青ざめていく。
「……………入れてないわ(笑)」
原 因 そ れ だ よ ! ! ! ! !
僕は頭が痛くなった。煙のせいかな?
ある程度換気できるまで外に退避することにし、外食したり公園でボーッとしたりして夕方家に戻る。煙は完全に無くなったが独特な匂いはまだ辺りを漂っていた。その処理はドラックストアで購入した消臭剤に任せることにし、レンジ内に残されたインスタント麺容器の様子をみる。熱くはないけど強烈な焦げ臭を放っていたのでレンジのプレートごと外へ追い出すことに。
内部でダークマターが錬成されているのが蓋をしていてもわかる。
一体中はどうなってしまっているのだろう…恐怖と好奇心がない交ぜになった僕はミイラが入った棺桶を開けるように恐る恐る蓋を取った。
※閲覧注意
リンク先モザイクなし(素材の味をそのまま生かしています)
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想像以上におぞましいクリーチャーがいた。
黒い。黒すぎる。松崎しげると良い勝負。周りがかろうじて麺っぽい色合いが残っているのが逆にエグい。これほど『闇堕ち』という表現がしっくりくる状態もないだろう。おまけに真ん中のコアはなんだ。この世のあらゆる邪念が集約してんのか?
もっと近くで見たい方のために、光度を上げ接写しました☆
※大いに閲覧注意
リンク先モザイクなし(素材の味を(ry))
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/ojisanno500yen/20190420/20190420023031.jpg
周りに跳ねた油が禍々しさを増幅している。宙に浮かべたら、こんな見た目の惑星がありそうだ。茶色の部分がうねうね蠢くタイプのヤツ。
…あったら嫌だなぁ。
その後こげ臭さが残る部屋でちょっとだけ二度寝し、無事寝不足のまま出勤しました。
この事件を我が家では『白い霧事件』と称し、永劫語り継ぐことにする…ってなんでや!
…これがこのブログの100本目の記事というね(笑)