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『PRISON MANSION』歌詞の意味を考察・解釈する【ポルノグラフィティ】

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ということで前回の記事で宣言したとおり、ポルノグラフィティの18thシングルNaNaNaサマーガール収録曲の『PRISON MANSION』の意味を解いていきます。 

NaNaNa サマーガール[MAXI]

NaNaNa サマーガール[MAXI]

 

先月のアミュフェス以外でも惑ワ不ノ森やDAYS OF WONDERなどで披露されたこの曲。

タイトルの意味は刑務所で、詩は現代の日本を風刺した内容(Wikiより)とのことですが、それだけだと個人的に腑に落ちない部分があったので、繰り返し歌詞を読み込み、そこに残した思いを探しました。

そして“AMUSEFES IN MAKUHARI 2019 ~恋とか愛とか~”で披露されたことで、この歌詞の『核』のようなものが見えた気がするので、歌詞の冒頭から順番に説明していきます。



※歌詞解釈は人それぞれです。真実は作詞者・新藤晴一氏しか知り得ないし、もしかすると本人すらわからないモノなのかも知れません。「こういう考え方もあるのか!」という程度の感覚で読んで貰えると幸いです。

 

 

はじめに


結論から言うと、この曲には2通りの意味があると思っています。

1つ目は「未熟な自分を愛して欲しい」というメッセージ
2つ目は「日本中をポルノの虜にしてやるぜ」という決意表明

2つ目は言い換えれば「ポルノを愛してくれ」と言っているとも取れるので、そう考えるとアミュフェスで披露されたのも納得がいきます。ポルノファン以外のお客さんも大勢いた訳ですからね。

次からいよいよ実際の歌詞を交えつつの考察に入っていきます!

 

1番Aメロ①【2Fには~Reggae Men】 


愛玩犬のトイプードルを愛でる兵士と、陽気なイメージとは真逆のひきこもるレゲエメン。
ストレートに捉えると「人は見かけによらない」と考えることも出来ますが、自分はもう少し捻って「理想の姿を手にできず現実で苦しんでいる人たち」と考えました。

屈強なイメージの兵士と可愛らしいトイプーは、可愛いモノが好きで平和主義な若者でも、戦争という大きな力の前では銃を持って敵を殺しに行かなければならないという現実にくるしみ、根暗で引きこもりだからこそ、陽気なレゲエ音楽に憧れて毎晩ヘッドホンして目を閉じる。

現実の自分から遠い存在であればあるほど、憧れは増していきますが比例して苦しさも増していきます。

 

1番Aメロ②【毎日が~どうぞ】


『PRISON MANSION』は自分はポルノグラフィティそのもの”だと考えています。
そこに入る住人(囚人)達はポルノファンで、その魅力にハマって抜け出せなくなってしまった人々(自分のことですね(笑))の事。そう考えると、今後の歌詞の繋がりがわかりやすくなってきます。

“毎日が賑やか”=ファンはポルノ関連の話題で毎日楽しそうにしている
“まだ空室はあるさどなた様でもどうぞ”=まだ聴いたことがない人は聴いてみてね

 

1番Aメロ③【3Fの家族~OL】


ここに出てくる2人のキャラクターは同じ部屋の住人だと思います。なぜならΟLには部屋の場所が出てこないから。

このキャラクターにはどちらも2つの意味があって、ヒゲのベイビーは

①「仕事のストレスの反動で家では赤ん坊のようにわがままに振る舞う旦那」

②「いい歳こいて親のすねをかじり続けるガチクズニート

私服が白いウェディングドレスのΟLは

①「結婚式の思い出を引きずったまま現実の問題から目を背けている奥様」

②「そんなヒゲのベイビーがいる家庭からさっさと出て行きたいお姉さん」

 

という意味ではないかと考えます。

 

1番Aメロ④【Owner~世界へ】


PRISON MANSIONのオーナーがポルノグラフィティの2人ということは、やはりPRISON MANSIONは『ポルノというコンテンツそのもの』だと考えるのが自然ではないかと。

“自由と平和をここから世界へ”とは、現実の苦しみを一時でも忘れられるような自由と平和を感じる曲を『PRISON MANSION(ポルノグラフィティ)』は『世界(世の中)』に出していくよというメッセージです。

 

1番サビ①【PLEASE!~嫌いではなかったら】


英語は得意ではないので間違えて解釈してしまう可能性大ですが、インターネットの力を駆使して紐解いていきます。

giapponeseだけなぜかイタリア語なんですよね。これはどういうことかというと「どんな人でも俺らの曲を聴きに来い!」という意味が込められているのではと思います。単純に語感で決めただけかも知れませんが。

“未完成のままの自分”とは、1番からの繋がりを考えると現実とのギャップに苦しむ人々の事を差していると考えられますが、ポルノグラフィティ自身のことを歌っているとも捉えられます。

ポルノグラフィティ常に成長を続けるアーティストだというのは以前の記事で書きました。

500yenojisan.hatenablog.com


成長し続ける=常に未完成ということなので「成長途中の自分(ポルノ)だけどもし良かったら好きになって欲しい」という願望が込められていると解釈できます。

 

1番サビ②【Just now~変化を求めている】


“Just now hold out”Google翻訳だと「ちょうど今頑張って」と出ました。言いかえるなら「今ちょっとだけ頑張ってみて」という応援でしょうか。

そしてオーナーのポルノが「受け取れ」と渡す鍵。これはポルノの楽曲や関連情報の事であり、2つを合わせると『ポルノはあなたを支える存在になる』ということだと考えます。

立ち上がった猿=頑張り始めた人、あるいはポルノグラフィティ自身の事を差しています。音楽に目覚め、バンドとして結成し始めたばかりの頃のポルノを『立ち上がった猿』と表現しているのではないかと思います。

 

2番Aメロ①【4Fは~Student】


ここのChildrenって頭に.(ピリオド)がついてるんですよね。ガチ解釈を始めるまで気づきませんでしたけど(笑)

ということは、このChildrenは単純に子供という意味とMr.Children』の2つの意味が込められていると解釈することが出来ます。

ミスチルのボーカリスト桜井和寿2003年に環境保護組織を支援する団体『ap bank』を設立し、ポルノはそれのチャリティーライブ『ap bank fes』に何度か出演したことがあります。

環境保護』という重い課題に立ち向かう桜井。日本を代表するアーティストとしての「期待=気体=CΟ2」を背負っているとも捉えられます。

それに加えて、現代の大人達が積み上げてきた様々な問題の尻ぬぐいをさせられる子供達の運命を憂いているのではないでしょうか。

学校とは学ぶ場所。そこへの地図をなくした学生ということは「自分の人生においてなにを学べば良いのかわからない」夢や目標が見つけられていない人のことを差しています。

 

2番Aメロ②【いまでも~お好きにどうぞ】


PRISON MANSION(ポルノ)は『空=月』に向かってどんどん増築を続けています。“リフォームはご自分でお好きにどうぞ”とは「曲を聴いたり、コピバン組んだり、ライブに行ったり、イラスト書いたり、グッズ作ったりとそれぞれ好きに楽しんでね」という意味だと思います。

 

2番サビ①【SHUT UP!!~見渡したいなら】


「黙れ!!」と唐突に怒られる若輩者に涙が止まらない…(笑)

この若輩者というのはポルノ自身が「まだまだ自分たちは未熟だ」と謙遜しているパター

口先だけ達者で現状を何も変えようとしない人を叱咤しているパターンの2通りで解釈出来ます。

“最終形の現代のその先”とはポルノで言うと当時は『NaNaNaサマーガール』が最終形の現代でしたし、一般人で言うと『今』が最終形の現代であるといえます。

その先を見渡したいならどうするか?「努力して成長」するしかないんですよね。

 

2番サビ②【Just now~願うほど】


ここの前半は1番と同じなので解釈は割愛しますが、前項を踏まえると「今ちょっとだけ頑張ってみて」というメッセージがより深く刺さってきます。

“正直に生きていこうと願えば願うほど”

既に何度か使われていますがここもポルノの歌詞にありがちな『結論を書かない』テクニックが使われています。行間案件とでも言えば良いのでしょうか。願えば願うほどどうなるんでしょう?

自分の意志にまっすぐ従いたくても、周りの影響でたやすくねじ曲がってしまい段々と気持ちが失われていき、いつのまにか自分の正直な気持ちとは何だったのかわからなくなる。

結論を考察してくっつけるとしたら「正直(理想)に生きていこうと願えば願うほど、そうなれない自分(現実)が嫌になってくる」という意味が込められていると考えます。

Bメロ①【生まれた~消えてしまうのだろう?】


この部分は“正直に生きていこうと願えば願うほど”と多少繋がっていると思います。

“生まれたときの記憶”=何かを始めたときの情熱や、何か始めようと決意したときの覚悟

それらはなぜ時が経つと消えてしまうのか、最初抱いた強い気持ちを持ち続けられれば、誰だって理想の自分になれるはずなのに。ということを、実際にこの世に生まれた瞬間の記憶がいつのまにか消えてしまう不思議とかけられています。

あるいは人生における全ての初体験について歌っているのではないかと解釈します。

プリマンの作詞者、晴一が音楽人生で恐らく体験したであろう初体験を並べると、初めてハマる音楽を聴いたときの興奮、初めてライブを観に行った興奮、初めてギターで音を鳴らした興奮、初めてライブをした興奮、初めて曲を作った興奮、メジャーデビューできたときの興奮、アルバムを作った興奮、大きな会場でライブが出来た興奮etc...

これだけでも沢山の初体験があり、そのどれもが魅力的で刺激的なのに、その感動する気持ちは時が経つと薄れてしまう。

だからこそ、立ち上がった猿は新しい初体験を求めて変化し続けるのです。

 

ラスサビ①【Whatever~嫌いではなかったら】


1番のサビ頭に加えられた『Whatever』=なんでも(Google翻訳より)。これにより「どんな人でも俺らの曲を聴きに来い!」「とにかくなんでもいいから、どんな人でも俺らの曲を聴きに来い!」というより強いメッセージ性を持つようになります。

後半は同じ意味なので割愛。

 

ラスサビ②【Just now~どこにもいないから】


前半は同じ意味なので割愛。

“完全なヤツなんてどこにもいないから”行間案件ですね。
どこにもいないから、完全な自分なんて求めなくて良い。不完全なままの自分を受け入れて、愛し始めることが“最終形の現代のその先”を見渡す第一歩だと言っていると考えられます。

 

Bメロ②【入居者~出られない】


日本の人口は約1億2千700万人(夏女リリース当時の2005年も2019年現在も)。おおざっぱに言えば1億3000万ですね。つまり「『PRISON MANSION(ポルノグラフィティ)』はいつか日本中を『入居者(ファン)』にしてやるぜ!」というでっかい野望を掲げているのではないでしょうか。

最後の“もう二度とは出られない”というのは「ポルノに一度ハマったら抜け出せなくなるよ」という警告というか、自信というかとにかく「自分たちのことを好きになってくれる人を増やす為にこれからも頑張っていきます」という意味があると思います。

あるいは、この世に生きている限り死ぬまで現実から出ることは不可能だから、現実の中でまっすぐに生きていこうというメッセージが込められていると考えることも出来ます。

 

結論


以上が『PRISON MANSION』の歌詞解釈でした。この曲にこのような意味が込められているとするなら“恋とか愛とか”がテーマだったアミュフェスで披露した意図も「未完成の自分を愛する」「ポルノを愛して欲しい」という理由が見えるので納得できますね。

2014年の15周年ライブ横浜ロマンスポルノ14'~惑ワ不ノ森~では当時の新曲かつ15周年記念シングルだった『俺たちのセレブレーション』の次に演奏されましたが、上記のようなメッセージが含まれていたのならこれも自然な流れで組み込んだニクいセトリだなと感心します。

正直な話、昔はこの曲自体はあまり好きではありませんでした。個人的にイマイチ乗りにくいし、歌詞もパッと見意味分からんし、なんでこんなにライブで披露するのか謎な曲だったんですよね(この曲が好きな人、ごめんなさい)

ですが、沢山目にする機会が多くなるとそれだけ関心が高まっていき、最終的には聴き込んでここまで解釈を掘り下げるまでになりました。今ではもちろん好きな曲に昇格しています。

これも1つの“最終形の現代のその先”なのかなと思います。


ということで、これで『PRISON MANSION』の歌詞解釈は以上になります。
長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

歌詞解釈シリーズの第1回が『グラヴィティ』(アルバム)、第2回が『THE DAY』(シングル)、第3回が『PRISON MANSION』(カップリング)ということで、次回はアルバム曲の歌詞解釈をします。



その楽曲は………。





2ndアルバム『foo?』より、オレ、天使”!!



次回、お楽しみに☆