沖縄いきました(前編)
長期旅行ネタいきまーす。
6月6日~8日の3日間、沖縄に行って参りました。
人々を魅了してやまない場所、南国沖縄。
生まれて初めて訪れたこの地で体験した出来事をつらつらと書き綴っていきますよ。
6月6日の12時15分、福岡空港から飛行機で1時間45分かかって辿り着いた沖縄の空は、雲間に青空が射し込む、程良い気候だった。
梅雨ど真ん中にも関わらず、空気はカラッとしている。「沖縄の人に陽気でラフなイメージがあるのは空気が軽いからなのか?」そんなことを思ったり思わなかったりしつつ、とりあえず空腹を満たすため空港内の飲食コーナーへ向かう。
旅行中は出来るだけ名物が食べたいと思っていたので、ソーキそばを注文。
沖縄そばと何が違うのか調べてみると、『ソーキ』とは豚の骨付きあばら肉のことをさし(wikiより)、『沖縄そばは乗せるトッピングによって名称を変える料理である』ということをその時始めて知った。
あっさり塩味の豚骨スープと噛む度ぼそぼそ切れる独特の太麺、肉汁があふれ出すソーキやその他のトッピングで胃を満たした僕は、予約したホテルのある国際通りを目指して、ゆいレールに乗る。
沖縄で電車の類いはコレしかないらしい。しかもその距離は那覇空港から首里城まで。沖縄本土の1/20にも満たないとても短い距離。似たような範囲のいたるところに地下鉄という網を張り巡らせている東京とは大違いだ。
乗っているとき、遠くの方で自衛隊が射撃訓練をしているのが見えた。
土産物屋や飲食店が建ち並ぶ通りを20分程度歩いて宿泊するビジネスホテルに到着。チェックインを済ませ一時の城の床に大荷物を降ろすと、フロントの自販機で買った沖縄っぽい飲み物で一息つくことに。
僕は柑橘系は苦手で普段はまず飲まないのだが『旅行中はなるべく名物を食べる』事をモットーとしている。食わず嫌いでいた物を好きになれるかも知れないし。
飲んでみると柑橘特有の酸味はさほど感じられず、程良い甘酸っぱさが喉を潤し、さわやかな風味が鼻を抜けていった。
今日は沖縄在住の知人に会う予定だったので、荷物の整理もそこそこに一旦ホテルを出る。その知人は専門学生時代の後輩で、後輩達の中でも特に交流が深かった内の1人だった。自分は卒業後はすぐ東京に引っ越してしまったし、彼も沖縄に戻ってしまったということで実に6年3ヶ月振りの再開に胸を躍らせていた。
後輩は、心身共にたくましく成長していた。
学生時代は細身で小柄な少年といった印象だったが、メガネの奥の笑顔が素敵な好青年になっていた。
6年間の積もる話もそこそこに国際通り沿いの大規模な魚市場に案内され、島らっきょうを試食したり、色とりどりの魚介類に目を奪われていた。
本当に宝石かと思うほど美しい。
そしておばちゃん達の客引きが凄い。キャバクラの客引きよりグイグイ来る。
それを軽くあしらっていく後輩がいてくれて助かりました。
僕1人だったら後5日くらい旅行の日程残してるのに1匹くらい買っていたかもしれません。
魚市場の2階にはフードコートが広がっており、買った魚を調理してくれる食堂や、沖縄スイーツを販売していたり、お土産屋があった。
いくつかあるお店の沖縄そばの値段が、いずれも500円~600円代で抑えられているのが気になり、僕は後輩に訪ねた。
自分「ずいぶん安いんだね」
後輩「こんなもんですよ?」
自分「俺、空港でソーキそばを1200円で食べたんだけど」
後輩「ああ、ぼられてますねそれ(笑)」
ボーラーレータwwwwwwオーコワイwww(コワイコワイw)
ヤーラーレータwwwwwwオオオーwww(コワイw)
メガネでメタボでダンスがキレッキレな芸人を思い浮かべたあなたは、ぼったくり店に行く権利を進呈します。
…まあこの経験も旅の思い出として、そっと胸の奥にしまうことにしましょう。
スイーツ屋に入り、黒糖ミルクとサーターアンダギーを注文。
シークヮーサージュースも良いけど、僕はこういう『露骨に甘い味』が好きだと黒糖ミルクを飲んで改めて思った。
揚げたてのサーターアンダギーは熱くて厚くて食べ応え抜群でした。晩飯前にも関わらず2個食べてしまいお腹が心配になりましたが、なるべくカロリーを消費するために沖縄の街をお散歩デートします。
商店街にはいとをかしなシーサーの置物や…
小さい子供なら号泣失禁必至なお面
ふらりと立ち寄ったゲームコーナーでは5鍵が哀愁を漂わせていた
(店内禁酒ってのがミソよね)
小高い丘を登った先の広場には立派なガジュマルの木
木の近くに巨大な綱が展示されており、なんでも那覇市民が西(みーんな)、東(をぅーんな)に別れて大通りで綱引きをするお祭り『那覇大綱挽』で使用されている物らしく、1995年には世界一の大綱としてギネス認定もされているすんごい綱なんだそうな。
サイズ比較として後輩君に立って貰いました。
神龍の尻尾かな?
サーターアンダギーも良い感じに消化できたし、そろそろ晩飯にしようかと夕暮れの国際通りを彷徨っていたところ、「沖縄グルメと沖縄民謡ライブが楽しめる居酒屋」のお兄ちゃんから勧誘され、普段ならそういった誘いは拒否する事が多い自分だけど今回は『現地グルメはなるべく食べる』目的でいたし、さらにライブまで楽しめるなんていかにも『旅先』って感じがするということでホイホイとついていった。
ここからは沖縄グルメづくし!
もずく、海ブドウ、ジーマーミ豆腐
ド定番・ゴーヤチャンプルー
ナーベーラー
どれも美味しかったけど、初めて食べたジーマーミ豆腐が特に気に入った!
濃厚な豆腐のなめらかな食感と甘辛いタレが絡み合い、ほのかに残るピーナッツの風味。
後輩も好きな料理らしく、とても良い品を教えて貰えた事に感謝。
しかし出された料理をほぼ食べ終えても、肝心のライブが始まる気配を見せない。開始時刻は19時からだったはずなのに、とうに30分以上は過ぎている。
スタッフからのアナウンスは無いどころか、平然としている。他のお客さんも同様だ。
これは僕が従来の価値観を捨てるべきなのかな?と思った瞬間だった。
やがて三線をかまえた男性と鼓を持った女性の2人組がステージに登場し、沖縄民謡を有名どころから地元でおなじみの曲まで1時間あまり演奏。
最後はお客さん全員立ち上がって合いの手をうったり、知らない人同士でもほんわか仲良くなれるとても心地良い空間が出来上がっていた。
やはり演奏時間の遅延なんて些細な問題だった。
忙しい生活をしていると、この心の余裕をつい忘れがちだ。
シーサー君も良い笑顔。ピカーーー!!
良い気分で後輩とグッバイし、コンビニで紫いもタルトアイスを購入してホテルに戻る。
自室の扉が全開になっていた。
泥棒に入られたかなと焦り、盗られた荷物が無いか急いで調べる。
………良かった。とりあえず手荷物に変化は無さそうだ。
フロントに連絡すると「清掃後に閉め忘れたかも知れない」という素敵な回答が返ってきた。
なんとも沖縄らしい(?)ゆるいエピソードではないか。何も盗られてないし、大目に見ようでは無いか。
さて、1日歩きまわって汗もかいたし、シャワーを浴びてさっぱりしよう。
ユニットバスのトイレの上の荷台に用意されている純白のバスタオルを手に取ったとき、僕は戦慄した。
タオルの奥の壁で楕円形の黒い光沢が蠢くのが見えたからだ。
泥棒はいなかったけど、もっとも入られたくないヤツに不法侵入されてるじゃねぇか。
速攻でバスタオルを元に戻し、逆再生のように後ずさりしてユニットバスのドアをそっと閉める。
開かずの扉が誕生した。
フロントに通報連絡し、気分転換に本当は風呂上がりに食べようと思っていた紫いもタルトアイスを食べ、さて小説でも書くかーと機材を出したものの、お酒を飲んでいたせいか寝落ちしてそのまま爆睡してしまった。
(僕は凄まじくアルコールに弱い)
ちなみにこのアイス、後日東京のスーパーで普通に売っているのを見かけて複雑な気持ちになった。
こんな感じで1日目は終了。
開かずの間となったユニットバス、果たしてどうなってしまうのか!?
(後半へ続く)